Antique Furniture Dictionary

ワードローブとは

What is an Antique Wardrobe?

ワードローブ

ワードローブは衣類を掛けて収納するための大型の独立型収納家具です。扉を開けるとハンギングレールが備わっており、コート・ドレス・スーツなど丈の長い衣類を吊るして収納できます。棚板や引き出しを組み合わせたタイプも多く、衣類の整理・収納に幅広く対応しています。
英国では壁面に作り付けのクローゼットが普及する以前、独立型のワードローブが衣類収納の中心でした。アンティークのワードローブは重厚な作りと美しい木工技術が特徴で、現代の寝室にも品格を与えます。

HISTORY

歴史

ワードローブの起源は中世にさかのぼり、「衣装(ward)」を「保管する部屋(robe)」という意味を持ちます。当初は専用の部屋(ドレッシングルーム)を指していましたが、やがて移動できる独立型の家具を指すようになりました。
英国では18世紀に現代のような引き出し・ハンギングレール・棚板を備えたワードローブが確立されました。ヴィクトリア時代(19世紀)には産業革命による中産階級の台頭とともに需要が急増し、マホガニー・ウォールナット・オークなど様々な木材で多様なスタイルが作られました。20世紀に入り作り付けクローゼットが普及してからも、アンティークのワードローブはその美しさから根強い人気を保っています。

ワードローブの歴史

TYPES

タイプ

下段に引き出しがついているタイプ

下段に引き出しがついているタイプ

衣類を吊るすハンガー収納と衣類をたたんで入れるチェスト収納の両方を兼ね備えたワードローブです。

ミラーのついているタイプ

ミラーのついているタイプ

毎日の身支度に便利なミラー付きのワードローブです。

ショップ什器として作られたタイプ

ショップ什器として作られたタイプ

実際にイギリスのテーラー(洋服の仕立て屋)などでショップ什器として製作されたワードローブです。現在では非常に希少性の高いアイテム。

ブランケットボックス・タイプ

ブランケットボックス・タイプ

寝室で掛け布団や毛布の収納、お洋服の収納として使われていたものです。

FUNCTION

機能・使い方

ハンギングレールにはコート・ジャケット・ドレスなど丈の長い衣類を、棚板にはたたんだ衣類や小物を収納できます。引き出し付きのタイプはシャツ・下着・アクセサリーなど細々としたものの整理にも便利です。
内部の仕切りや棚の配置を活かして衣類以外の収納(シーツ・タオル・バッグなど)にも使えます。アンティークの大型ワードローブは寝室の壁面を飾る存在感があり、インテリアの格を高めます。

HOW TO CHOOSE

選び方

【収納内容で選ぶ】
コート・ワンピースなど丈の長い衣類が多い方:ハンギングスペースが広いタイプ
たたんで収納するものが多い方:引き出し・棚板が多いタイプ
両方バランスよく収納したい方:コンビネーションタイプ

【サイズで選ぶ】
搬入経路(玄関・廊下・部屋のドア幅)を事前に確認してください。
高さは通常180〜210cm。天井高に合わせて選びましょう。
奥行きは50〜60cmが標準的です。

【素材・スタイルで選ぶ】
マホガニー・ウォールナット:格調高いクラシカルな寝室に
オーク・パイン:ナチュラルで温かみのある空間に
エドワーディアン様式:軽やかで繊細な装飾がある部屋に

REPAIR POINTS

ワードローブの修理ポイント

扉のこだわり

扉のこだわり

重要な可動部分になるため、ゆがみ・伸びなどで変形した蝶番は全て外し、打ち直して修理しています。扉の反りやねじれを調整し、隙間を均等に取り、マグネットキャッチを採用。鍵穴のあるものは鍵を付属させ、紛失時はアンティークキーから合致するものを探すか、シリンダーに合わせて鍵を切削加工します。

抽斗のこだわり

抽斗のこだわり

すべりを良くするとともに、側板の摩耗部分に新しい木材を付加。底板の割れ・汚れ・反りを検品し必要に応じて交換。オリジナルストッパーが劣化している場合は新しく作り直します。

塗装のこだわり

塗装のこだわり

下部の綿埃を徹底的にクリーニング後に塗装。背の高い家具は上下の色味差をチェックし、アンティーク風の個性を出しつつ上品に仕上げます。英国仕様としてマイランズ社のナイトロステインを使用しています。

修理・メンテナンス

日常のお手入れからワックスがけ、シミ・傷の対処法など、アンティーク家具を長くお使いいただくためのガイドをご用意しています。

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