Antique Furniture Dictionary

ティートローリーとは

What is a Tea Trolley?

ティートローリー

ティートローリーは車輪(キャスター)付きのサービングカートで、英国のアフタヌーンティー文化に欠かせない家具です。ティーセット(ポット・カップ&ソーサー)やケーキ・サンドウィッチなどを乗せて部屋から部屋へと移動しながらサービスができます。
英国では「ティートロリー(tea trolley)」または「ティーカート(tea cart)」とも呼ばれ、アフタヌーンティーの習慣と共に発展した英国らしい家具の一つです。現代では実用的なキッチンカートや、インテリアとして飾るアクセサリーとしても人気があります。

HISTORY

歴史

アフタヌーンティーの習慣は1840年代にアンナ・マリア・ラッセル(ベッドフォード公爵夫人)が始めたとされ、ヴィクトリア時代に英国上流階級全体に広まりました。ティートローリーはこのアフタヌーンティーの習慣とともに発展し、19世紀後半から20世紀初頭にかけて英国の家庭に普及しました。
専用の給仕係(バトラーやメイド)がいる上流階級の家庭では執事が押すバトラーズトローリーとして、中産階級の家庭では主婦自身がティーサービスに使うコンパクトなものとして、それぞれ広く使われました。マホガニーやオークで作られた洗練されたデザインのものが多く残っています。

ティートローリーの歴史

TYPES

タイプ

四角い天板タイプ

四角い天板タイプ

ティートローリーの中で最も多いデザインは長方形です。ダイニングテーブルと同様、使い勝手が良くコーディネートに最も取り入れやすいのが長方形です。

丸い天板タイプ

丸い天板タイプ

四角形に比べると天板の面積がやや小さくなってしまいますが、部屋全体の印象を優しく柔らかく感じさせる効果があります。

天板が広がるタイプ

天板が広がるタイプ

天板がバタフライ式に開閉可能なデザインです。ボリュームによってテーブルの大きさを変えられるのはとても便利です。

ERCOL アーコール

ERCOL アーコール

英国伝統的スタイルとモダンデザインが融合したアーコール社のティートローリー。エルム材を最大限に活かしたデザイン。

FUNCTION

機能・使い方

ティートローリーの上段にはティーポットやカップ&ソーサー、下段にはケーキやサンドウィッチを乗せてサービスするのが伝統的な使い方です。キャスター付きで移動が楽なため、キッチンからリビングへの運搬にも便利です。
現代では電気ケトルや電子レンジを置くキッチンワゴンとしての実用的な使い方のほか、インテリアとして飾ったり、植物を飾るフラワースタンドとしても活用されています。ホームパーティーやガーデンパーティーでの活躍も人気です。

HOW TO CHOOSE

選び方

【用途で選ぶ】
アフタヌーンティーのサービスに:2〜3段のシェルフ付きでティーセットが乗るサイズのものを選ぶ
キッチンワゴンとして:耐荷重のある大型タイプ
インテリアとして:コンパクトで装飾的なデザインのもの

【サイズで選ぶ】
一般的な幅は60〜80cm。移動させるためキャスターの動きが滑らかかどうか確認しましょう。

【素材・デザインで選ぶ】
マホガニー:上品でエレガントなアフタヌーンティーの雰囲気に
オーク:温かみのあるカントリースタイルに
金属フレーム:スマートでモダンなスタイルに

REPAIR POINTS

ティートローリーの修理ポイント

構造面のこだわり

構造面のこだわり

ティートローリーは動かしながら使用する機会が多い家具です。デザイン性も重視されるため、脚は細いものが多く、グラつきやガタつきが起きやすいです。そのため、構造面・装飾面・機能面全てにおいてデザインを損なわないよう丁寧な修理を施しています。

キャスターのこだわり

キャスターのこだわり

ティートローリーはフレーム構造になっており、移動する際に歪みやグラつきが出やすくなります。補強材を入れ、動きをスムーズにするためにキャスターを交換したりするなど、実際の稼動にも耐えうる修理をしております。

塗装のこだわり

塗装のこだわり

部分的に状態の悪いところを剥離し、できるだけオリジナルの塗装を活かしています。本場英国と同じ仕上げにするため、マイランズ社のナイトロステインを使用。透明感のある美しい仕上がりのニスを塗ることで、素材を最大限に活かし本来の雰囲気を引き立てるようにしております。

修理・メンテナンス

日常のお手入れからワックスがけ、シミ・傷の対処法など、アンティーク家具を長くお使いいただくためのガイドをご用意しています。

お手入れ方法を見る