Antique Furniture Dictionary

ティーキャディーとは

What is a Tea Caddy?

ティーキャディー

ティーキャディー(tea caddy)とは、紅茶の茶葉を保存するための箱・容器のことです。木製のもの、陶器のもの、鍵が付いたものなどさまざまですが、どれも共通しているのは「中身を大切に守る」作りになっていること。紅茶が銀と同じほど高価だった時代の道具です。
名前は、中国から輸入された茶葉が一斤(約600g)ごとに詰められていたことに由来します。東インド会社で働いていたマレーシア人がこの単位をマレー語の「Kati カティ」と呼んだことから、茶箱を「caddy キャディ」と呼ぶようになったと言われています。

HISTORY

歴史

イギリスに茶が入ってきたのは1630年代。1657年にトーマス・ギャラウェイが開いたコーヒーハウスで、医師が勧める薬として売られたのが最初でした。飲み物として広まったのは、1662年にチャールズ2世へ嫁いだポルトガル王女キャサリン・オブ・ブラガンザの影響が大きいとされています。
茶は長いあいだ非常に高価で、使用人に持ち出されないよう鍵のかかる箱に納められました。王侯貴族は招待客の前でティーキャディーを開け、自ら茶葉を調合してみせたといいます。それは自身の格を示す場でもあったため、箱そのものもマホガニーなどの高価な木材に白蝶貝・琥珀・鼈甲の象嵌を施した、贅沢なものになっていきました。
茶の流通量が増えるにつれ、ティーキャディーは小さく、装いも簡素になっていきます。1900年代に入るとほとんど見かけなくなり、今では使う人もいなくなりました。

ティーキャディーの歴史

TYPES

タイプ

木製タイプ

木製タイプ

最も多いのがマホガニーやウォルナットなどの木で作られたもの。蓋を開けると茶葉を入れる仕切りがあり、真鍮の帯や象嵌で飾られたものもあります。

陶器タイプ

陶器タイプ

19世紀以降に増えたタイプ。花柄の絵付けが施されたものが多く、茶葉の香りが移りにくいのが利点です。キッチンに置いても絵になります。

鍵付きタイプ

鍵付きタイプ

紅茶が高価だった時代の名残で、鍵がかかるようになっているもの。鍵が今も残っているものは数が少なく、当時の暮らしがそのまま伝わってきます。

ティーキャディスプーン

ティーキャディスプーン

茶葉をすくうための小さなスプーン。中国から茶を輸入していた時代、品定めにホタテの貝殻を使ったことにちなみ、貝の形をしたものが流行しました。

FUNCTION

機能・使い方

本来の用途は茶葉の保存ですが、今は小物入れとしてお使いになる方が多くいらっしゃいます。鍵や印鑑、アクセサリー、切手や便箋など、人目に触れさせたくないものを納めるのに向いています。鍵付きのものならなおさらです。
中に仕切りのあるものは、ティーバッグを種類ごとに分けて入れるのにちょうどよい大きさです。本来の使い方に近い形で、今の暮らしにも馴染みます。
そのまま飾っても絵になるため、棚やキャビネットの上、レストランやカフェのディスプレイとしてもよく使われています。

HOW TO CHOOSE

選び方

【内側の状態を見る】
茶葉を入れていたため、内側に茶渋や匂いが残っているものがあります。小物入れとしてお使いになるなら気になりませんが、ティーバッグを入れるなら中の状態をご確認ください。

【蓋の建て付けを見る】
長い年月で木が動き、蓋が閉まりにくくなっているものがあります。ケントストアでお出しするものは、すべて自社工房で調整してからお届けしています。

【装飾の素材を見る】
白蝶貝・琥珀・鼈甲などの象嵌が入ったものは、当時の持ち主の格を映しています。欠けや浮きがないか近くでご覧ください。

【鍵の有無を見る】
鍵付きで、鍵も一緒に残っているものは数が少なくなっています。

修理・メンテナンス

日常のお手入れからワックスがけ、シミ・傷の対処法など、アンティーク家具を長くお使いいただくためのガイドをご用意しています。

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