Antique Furniture Dictionary

ホールスタンドとは

What is a Hall Stand?

ホールスタンド

ホールスタンドは英国の玄関ホール(エントランスホール)に置かれる多機能な家具です。コート・帽子・杖・傘を掛けたり収納したりするフックとスタンドを中心に、ミラーや引き出し、場合によってはシートも備えています。
英国の住宅では玄関を入ってすぐの場所に「ホール(hall)」と呼ばれる空間があり、そこにホールスタンドを置くのが伝統的なスタイルでした。来客を迎えるための場所でもあるため、装飾的で存在感のある家具が好まれました。

HISTORY

歴史

ホールスタンドはヴィクトリア時代(19世紀)に英国で生まれ、広く普及した家具です。この時代の中産階級の家庭では玄関ホールに来客をもてなす重要な役割があり、見栄えの良い家具が求められていました。
当初は木製の傘立てやコートハンガーが個別に存在していましたが、これらが一体化してホールスタンドという形に発展しました。オーク・マホガニー・パイン等の木材に加え、金属製のフックや鋳鉄の装飾が施されたものも多く作られました。エドワーディアン時代(20世紀初頭)になると、よりシンプルで軽やかなデザインのものも登場しました。

ホールスタンドの歴史

TYPES

タイプ

基本的なデザイン

基本的なデザイン

ミラー・ステッキ置き・帽子をかけるフックが付いているもの

ベンチ付き

ベンチ付き

ベンチ付きのホールスタンド。靴の着脱時や外出前に軽く腰かけたいときに便利です。

ミッドセンチュリー デザイン

ミッドセンチュリー デザイン

主にチーク材で作られたミッドセンチュリーのデザイン。1950年代を中心に1940〜1960年代にデザインされたインテリアスタイルを総称

FUNCTION

機能・使い方

コートフックにはアウターコート・ジャケット・帽子・マフラーを掛けられます。底部の傘立てには傘・杖・レインコートなど濡れたものを立てて置けます。引き出しには手袋・鍵・小銭などの小物を収納できます。
ミラーが付いているタイプは外出前の身だしなみチェックにも便利です。現代の日本の玄関でも、コートや帽子の掛け場所として、また玄関インテリアのアクセントとして活躍します。

HOW TO CHOOSE

選び方

【玄関スペースで選ぶ】
広い玄関:スタンダードな大型タイプで存在感を出す
狭い玄関・マンション:ウォールマウントタイプやコンパクトなコーナータイプを選ぶ

【機能で選ぶ】
傘をよく使う方:傘立てが充実したタイプ
ミラーが欲しい方:スタンダードなミラー付きタイプ
座って靴を履き替えたい方:シート付きタイプ

【素材・デザインで選ぶ】
オーク材:重厚でカントリースタイルの玄関に
マホガニー材:格調高いクラシカルな玄関に
鋳鉄製アクセント付き:英国ヴィクトリアンスタイルを本格的に楽しみたい方に

REPAIR POINTS

ホールスタンドの修理ポイント

部品のこだわり

部品のこだわり

ホールスタンドのフックは個性的で表情を作る重要な役割を果たしています。破損や欠損がある場合は、揃い組みのフックに交換し、バランスの取れた表情を保つよう修理を行います。傘立て部分の受け皿が欠損・錆びている場合は新たに製作します。

ミラーのこだわり

ミラーのこだわり

オリジナルを最大限に活かしつつ、ヒビ・割れ・欠け・錆については全て交換しています。高級感のある面取りミラーを交換する場合には面取り幅を9mm・15mmで再現します。イギリス製のコーキング材を使用しています。

塗装のこだわり

塗装のこだわり

下部に入り込んだ綿埃を徹底的にクリーニングしてから塗装を行います。背の高い家具の上部と下部の濃さを確認し、アンティークらしい塗装を個性を出しつつ上品に仕上げます。マイランズ社のナイトロステインと透明感のあるニスを使用しています。

修理・メンテナンス

日常のお手入れからワックスがけ、シミ・傷の対処法など、アンティーク家具を長くお使いいただくためのガイドをご用意しています。

お手入れ方法を見る