Antique Furniture Dictionary

カップボードとは

What is a Cupboard?

カップボード

カップボードは、扉付きの棚や引き出しを備えた収納家具の総称です。英国では主にキッチンや食堂に置かれ、食器・食料品・リネン類などを収納する多目的な家具として長年使われてきました。
名称の由来は文字通り「カップ(cup)」を置く「ボード(board)」。かつては棚板に食器を並べて展示する飾り棚から発展し、やがて扉付きの密閉型収納へと進化しました。現代では食器棚・キャビネット・パントリーなど幅広い用途に使われています。

HISTORY

歴史

カップボードの原型は16世紀のイギリスにさかのぼります。当初は貴族の食堂で銀食器や陶器を陳列するオープンシェルフでしたが、17世紀以降に扉が付けられ収納機能が加わりました。
ジョージアン時代(18世紀)になると、マホガニーやオークを使った精巧なカップボードが上流階級の家庭に普及。ヴィクトリア時代(19世紀)には中産階級にも広まり、キッチンや食料庫に欠かせない実用家具として定着しました。今日アンティーク市場に出回る多くのカップボードはこの時代のものです。

カップボードの歴史

TYPES

タイプ

スタンダードタイプのカップボード

スタンダードタイプのカップボード

食器が飾ることのできるタイプ。下の部分のボックスは収納になっており、飾る食器と日常使いの食器を区分けすることができます。

ガラス戸付きカップボード

ガラス戸付きカップボード

スライドさせて開けるガラス戸が付いたタイプ。飾り用の食器がガラスで守られているので、ホコリを避けてディスプレイすることができます。

コートカップボード

コートカップボード

16世紀頃に誕生したコートカップボードは、ホールやリビングなど人が集まる場所に置かれました。棚が短いという意味です。

ERCOLアーコール コートカップボード

ERCOLアーコール コートカップボード

ERCOLのシリーズは、イギリス家具の伝統を意識しアメリカ入植時代の質実剛健な家具を手本に製作。

FUNCTION

機能・使い方

カップボードは扉・引き出し・棚板を組み合わせた多機能な収納家具です。食器や調理器具の収納はもちろん、リネン類・衣類・書類など幅広いものを整理整頓できます。
現代の生活でもキッチン・ダイニング・リビング・玄関など、置く場所を選ばず使えます。アンティークのカップボードは素材の風合いが空間に温かみを与え、インテリアのアクセントとしても人気です。

HOW TO CHOOSE

選び方

【用途で選ぶ】
食器収納:引き出し付きのキッチンカップボードやハチンソンタイプが適しています。
リネン収納:背の高いリネンカップボードが最適です。

【設置場所で選ぶ】
広めのキッチン・ダイニング:ダブルドアタイプや大型キッチンカップボード
限られたスペース:コーナーカップボードやスリムなシングルドアタイプ

【素材・スタイルで選ぶ】
オーク材:重厚でカントリースタイルに最適
パイン材:明るい色合いで北欧・ナチュラルインテリアに合わせやすい
マホガニー材:上品な赤みがかった色合いでクラシカルな空間に映える

REPAIR POINTS

カップボードの修理ポイント

扉のこだわり

扉のこだわり

可動部分の蝶番の変形を修理し、扉の反りやねじれを調整。隙間を均等に保ち、マグネットキャッチを採用。鍵穴のある家具には鍵を付属させ、紛失時はアンティークキーから合うものを探すか、シリンダーに合わせて鍵を切削加工します。

抽斗(ひきだし)のこだわり

抽斗(ひきだし)のこだわり

引き出しの滑りを改善し、側板の摩耗部分に新しい木材を取り付けます。底板の割れや反りを検査し必要に応じて交換。劣化したオリジナルストッパーを新しく製作します。

塗装のこだわり

塗装のこだわり

アンティーク特有の色合いを保ちつつ、状態の悪い部分を剥離。英国仕上げのためマイランズ社のナイトロステインを使用し、透明感のあるニスで素材を活かします。

修理・メンテナンス

日常のお手入れからワックスがけ、シミ・傷の対処法など、アンティーク家具を長くお使いいただくためのガイドをご用意しています。

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