Antique Furniture Dictionary

ビューローブックケースとは

What is a Bureau Bookcase?

ビューローブックケース

ビューローブックケースは、下部のライティングビューロー(書き物机)と上部のブックケース(本棚)を一体化させたコンビネーション家具です。上下二段構成で、大きなスペースを使わずに書き物機能と大量の書籍収納を実現しています。
英国の紳士書斎を象徴する家具として18世紀から親しまれており、特にジョージアン・ヴィクトリアン時代の作品は装飾の美しさでも高く評価されています。頂部の装飾的なペディメントがこの家具の大きな特徴の一つです。

HISTORY

歴史

ビューローブックケースは18世紀初頭のジョージアン時代に英国で確立されました。書き物机と蔵書棚を組み合わせた実用性の高い設計は、書物と書き物を重視した当時の紳士文化を反映しています。
トーマス・チッペンデール(1718〜1779年)はその著書「ザ・ジェントルマン&キャビネットメーカーズ・ディレクター」でビューローブックケースの多くのデザインを発表し、英国家具史に大きな影響を与えました。ヴィクトリア時代にはより装飾的なデザインが流行し、マホガニーやウォールナットを使った大型のものが多く作られました。

ビューローブックケースの歴史

TYPES

タイプ

ストレッチャーがあるタイプ

ストレッチャーがあるタイプ

脚にストレッチャー(補強材)が組み込まれているビューローブックケース。安定感のあるシルエットが印象的です。

カブリオールレッグ(猫脚)デザイン

カブリオールレッグ(猫脚)デザイン

英国アンティークならではのカブリオールレッグ(猫脚)デザインが特徴的なビューローブックケース。

FUNCTION

機能・使い方

下部のビューロー部分はフラップを開くと書き物デスクになり、内部のピジョンホールで書類・文具を整理できます。上部のブックケースは書籍の収納・展示に使えるほか、飾り物やコレクションを陳列するショーケースとしても活躍します。
書斎のメイン家具として壁面に設置するのが一般的ですが、リビングの主役的なインテリア家具としても使われます。高さ180〜200cm以上の大型のものが多く、部屋のフォーカルポイントになる存在感があります。

HOW TO CHOOSE

選び方

【サイズで選ぶ】
高さは180〜210cm程度のものが一般的です。天井高と設置スペースを事前に確認してください。
幅は80〜120cm程度のものが多く、書斎の壁面に合わせて選びましょう。

【スタイルで選ぶ】
ジョージアン様式:ブロークンペディメントやスワンネックペディメントが特徴的な格調高いデザイン
ヴィクトリアン様式:マホガニーやウォールナットを使った重厚なデザイン
エドワーディアン様式:サテンウッドのインレイが施された軽やかで繊細なデザイン

【用途で選ぶ】
書き物スペースを重視:ビューロー部分が広く、ピジョンホールが豊富なタイプ
収納量を重視:上部ブックケースの棚数が多いタイプ

REPAIR POINTS

ビューローブックケースの修理ポイント

ビューロー開閉部分のこだわり

ビューロー開閉部分のこだわり

扉がデスクとなるため、扉を支えるステーの調整が重要。金具タイプやレール連動型など、支え方により修理方法が異なります。ケントストアではどのタイプでも安全に使用できるよう修理し、天板のパタつき防止調整も実施しています。

構造上のこだわり

構造上のこだわり

上部ブックケースの荷重がビューロー下部にかかるため、安定性維持には充分な補強が必要。上台・下台の接合部分処理が重要な修理ポイントで、安全防止のため丁寧にビスや金具で固定しています。

塗装のこだわり

塗装のこだわり

高級品で可動部分が多いため、細部まで丁寧に塗装。マホガニーやウォルナット材が用いられ、艶出しに配慮。アンティーク特有の色目変化を表現しつつ上品に仕上げ、英国同等仕上げのためナイトロステインと透明ニスを使用しています。

修理・メンテナンス

日常のお手入れからワックスがけ、シミ・傷の対処法など、アンティーク家具を長くお使いいただくためのガイドをご用意しています。

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